2011年9月13日火曜日

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟』

「カラマーゾフの兄弟」の魅力は、まず登場人物にあるだろう。非常に感情的な人物達の繰り広げる、狂気じみた激昂と号泣、歓喜はスリル満点。共感はまったく出来ないが、興奮は出来る。
個人的には長男のドミートリーが好きだ。素直すぎる感情表現は、はた迷惑以外の何物でもないが、どこか愛すべき要素があると思う。

さて、物語はそのドミートリーが、父親ヒョードルを殺した嫌疑をかけられてから、一気にヒートアップする。はっきり言って、この小説の大きなテーマである「宗教観」やらはほとんど理解できていないが、推理小説として読むだけでも、非常に面白い。

また、この小説には、いくつかの「対立関係」が分かりやすく配置されているので、そのあたりに注目すると、大長編といえど読みやすくなるのではないかと思う。グルーシェンカ対カーチャ、イワン対アリョーシャ、弁護士対検事・・・。そこに、尊敬・恋愛・嫌悪・軽蔑・コンプレックスなど、人間らしい感情が入り混じる。そして、なぜか、読み進めるうちに、嫌いな人物でも好きになっていく。初めは苦手だったグルーシェンカも、だんだん応援したくなってくるので不思議だ。スメルジャコフの得体の知れない気持ち悪ささえもクセになる。

0 件のコメント:

コメントを投稿